一昔前は日本人の生涯年収は3億円と言われていました。
しかし、令和のこの時代では生涯年収3億円を超える人はほとんどいません。
3億円を稼ぐということは、年収600万円だと50年分です。
新卒で50年間勤務すると既に72歳となり定年を大幅に過ぎています。
この計算ですでに、生涯年収3億円はほとんどの人が達成できない、夢の数字と実感できます。
さて、令和の今、日本に住む人は一生でいくら稼ぎ、いくらお金が必要なのかを見てみましょう。
日本人の生涯年収の平均は2.7億円
日本人が一生でいくら稼ぐのか。つまり生涯年収がいくらかを調べてみました。
大卒(大学院含む)の男女の生涯年収の推移は、以下の通りです。
男性 | 女性 | |
2018年 | 2億7,210万円 | 2億1,570万円 |
2017年 | 2億6,920万円 | 2億1,670万円 |
2016年 | 2億6,980万円 | 2億1,590万円 |
2015年 | 2億7,000万円 | 2億1,670万円 |
2014年 | 2億6,630万円 | 2億1,810万円 |
男性の生涯年収の平均は約2億7千万円程度、女性は約2億1千万円程度という結果です。
男性が大学を卒業する22歳から、定年の60歳までの38年間働いたとすると、2.7億円÷38年=年収710万円 となります。
これはさすがに高すぎますね(笑)
平均だと生涯年収が10億円とかの方も混ざっているので、実体には即していません。
ここで注目なのは平均値ではなく、中央値です!
<平均値と中央値はこちらの記事へ>
生涯年収の中央値は2億円以下
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」では年収の中央値423万円で、国税庁が発表している「民間給与実態統計」では466万円です。
非正規社員が入っていたり、学歴にもよりますが、大卒の男性だと年収の中央値は500万円程度でしょう。
つまり生涯年収の中央値は500万円×38年=1億9千万円 となります。
思った以上に少ないと感じていますが、それでも年収500万円が必要です。
この年収を60歳までの38年間続けるのは非常に大変です。
入社してすぐはこの年収はもらえませんし、55歳を超えれば役職が外れて年収も下がります。
30代から50代前半でこのギャップをカバーする必要があります。
生涯手取りはわずかに1億6千万円ほど
さらに厳しくなるのが、生涯の手取りです。
おおよそ年収の8割程度が手取りとなりますので、2億円×80%=1.6億円 ほどになります。
生涯年収は約3億円と言われていましたが、これを見ると手取りでは半分ほどが現実的な数字です。
それでは私達日本人は1.6億円で生きていけるのかを見てみましょう!
仕事を始めて方の出費はいくら?
仕事を始めてから、60歳までの38年間でいくら費用がかかるかを見てみましょう。
(出展:総務省家計調査報告 消費支出より教育費を除く)
②住居費 4,257万円
(出展:住宅金融支援機構「フラット35利用者調査2019年度」 土地付注文住宅全国平均)
③教育費 1,000万円/1人
(出展:文部科学省の「子供の学習費調査(平成30年度)」「私立大学等の平成30年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」)
合計 1億6,471万円
老後資金は退職金と年金で賄うと考えると、子供一人を育てると生涯手取りと生涯に必要な費用はほぼつりあいます。
生涯年収と生涯支出はほぼ同じ1.6億円
生涯手取りが1.6億円で生涯支出も同様に1.6億円かかります。
つまり、人ひとりが一生涯稼ぐお金とかかるお金はほとんど同じです。
しかし、これは全国平均ですので、住む場所が変われば費用は増えていきます。
もし、東京などの首都圏に住んでいれば住宅費用はさらに高額になりますし、趣味にお金を使いたい人はさらに支出が増えていきます。
普通に暮らしていくだけでは、かなりギリギリの生活になってしまいますね。
一人の収入ではすでに暮らせない時代
一昔前であれば、夫が働き妻は専業主婦という家庭は多かったと思います。
しかし、それはもう夢のような生活になってしまっています。
旦那さん一人の生涯年収と生涯に必要な費用はすでに釣り合っていますので、病気などの突発的な支出には対応できません。
日本では1億総中流という言葉がありましたが、もう総下流となりつつあります。
年収500万円を超えなければ、生涯年収は2億円すら超えることができず、海外旅行などを楽しむことはできませんし、子供を二人と考えるとかなり節約した生活が必要となります。
今の時代では専業主婦で生涯暮らすことは、平均的な家庭ではないということです。
奥さんにも働いてもらえれば、東京などの首都圏でも少し贅沢な生活をすることができますし、老後の資金も貯める事が可能ですね。
男性の場合は、奥さんに専業主婦になってほしいのであれば、相応の収入が必要となります。
どうやったら生活できるかを考える
日本人はすでに裕福ではありません。
それでは、どうやって生きていくかを考える必要があります。
- 夫婦で働いてダブルインカム(収入を増やす)
- マイホームをあきらめる(支出を減らす)
- 平均以下の生活をする(支出を減らす)
- 副業、投資をする(収入を増やす)
つまりは収入を増やすか、支出を減らすしか方法はありません。
どちらにしても、今の暮らしを何もせずにいるだけでは、プチプラな生活は不可能です。
私は投資で収入を増やす!
マイホームなどを考える世代に私はなってきました。
東京に住んでいますが、せっかくなのであれば、賃貸ではなく夢のマイホームで暮らしたいなと思っています。
そこで収入を増やすために投資をしているのが現状です。
投資は数年前に比べて環境は整ってきています。
誰でも簡単に投資を始めることができる時代になりました。
私自身もセゾン投信で1.5万円ほどの投資を続けています。
マネックス証券、SBI証券、楽天証券などネット証券も使いやすくなり、LINE証券などのスマホ証券なども出てきており、投資をする環境は10年前と比べてかなり良くなっています。
実際にコロナ禍の中でもSBI証券は600万口座するなど、投資に興味が出ている方が増えています。
日本人の生涯年収と生涯支出のまとめ
それでは日本人の生涯年収と生涯支出をまとめてみましょう。
②生涯年収の中央値は2億円を下回る1.9億円
③生涯年収の手取りは1.6億円
④生涯にかかる費用も約1.6億円
⑤1.6億円だと贅沢な暮らしと老後資金はかなりきつい
⑥生涯年収を増やす為には、何かしらの手を打つ必要がある!
⑦私はまずは投資で将来の資産を増やしていく
転職など収入を増やす方法もありますが、一番早いのは投資を始める事です。
投資は即効性があるものではありませんが、長い年月をかける事によって将来的には大きな資産になる可能性が高いです。
その為、まず最初に始めることは投資だと考えてます。
当時はまだ投資をしている人も限られている中、非常に画期的な投資信託で、まず投資を始めるにはピッタリの投資信託です。
それから10年以上経ちますが、優秀な投資信託の一つである事は間違いありません!